絵本『くだものみいつけた』』

お母様の五感に働きかける絵本をとのリクエストに応えて、今回は視覚に働きかける絵本を取上げ対象年齢は１歳～３歳までとします。

福音館書店の今年の月刊絵本６月号です。八朔でしょうかたわわに実っている美味しそうな表紙に思わず手が出てしまいます。果物のとても細かい毛じ、枝の節、葉の葉脈全てが美しい絵本です。これらの果物が庭に植えてある作者の贅沢な幸せの時間をどうぞ分けてもらってください。

０、１歳頃の子供は人の表情を読むことで多くのことを学ぶ発達が行われます。よって葉で覆われたチラッと見える果物の姿に目が引かれて、思わず次のページを捲ろうとする様子が見られます。

「いないいないばぁ」と言いながらページを捲ると出てくる果物発見遊びとしても楽しい時間が築けるのではないでしょうか。

また絵中心で文字が少ない絵本ですからひらがな読みをスタートした３、４歳の子供には自力で読める絵本でもあります。

また注意力や観察力の敏感期を迎えたら葉の違いに気付くことができるでしょう。果物がどこに実を付け、どの果物の葉なのか、実なのかをクイズにして楽しむこともできます。対象年齢が０、１、２歳であったとしても５、６歳の子供も何かを感じることができる絵本なのです。もしかすると絵本を見ながら果物の断面図を想像し味わいや香りまで想像しているかもしれません。

果物の全貌は絵本でご覧ください。