絵本『わたしたちのたねまき』

絵本の帯びにはこのような言葉が記されています。

『くりかえしくりかえし わたしたちは、広くて大きな庭に、たねを まいてきました。いのちのつながり、地球という一つの大きな庭がつくられるようすをえがいた、うつくしい絵本。』

その言葉通り細かな線描に中間色の淡いタッチで種をめぐる命のお話が展開されています。

物語は小学校二年生の国語の単元として取り上げられたことがある作品です。人間の手によって種を蒔くことのみならず多くの自然界でいろいろな関わりで種が蒔かれていく様子が画かれています。

大風によって運ばれるいろいろな形の種が、どのように風に乗って飛んでいくのかを擬態語を混ぜながら短い文章で記されているため子供には視覚と音でイメージしやすいでしょう。

また小さな子供達は小鳥が種を啄ばんで未消化のまま糞に混じり落とされ、芽を出すことがある事実をを知りません。その点を子供が食いつく様な説明をしてあげると印象に残すことができます。

雨・風・太陽にさらされた種が川にたどり着き、魚のえさにならずにすんだ種が川辺に辿り着くと・・・街中でも川のコンクリートの側壁に植物が生えていることを見たことがあれば、この文章と経験が一致するはずです。日常にある不思議に気付くことができるようになるのは経験が先に来ることもあれば、絵本などから学ぶことがきっかけで不思議だな?どうしてだろうと思考に繋がるなどします。

最近は外遊びをするお子さんも減っているのでひっつき虫が服にくっ付いた経験をしたことが無いかもしれません。すると動物の体に種がついていろいろな場所へ運ばれることも知らないかもしれません。(ひっつき虫とは動物や人間の服に張り付いて分布域を広める種子の俗称です。)

この絵本は繰り返し繰り返し読んで欲しい作品です。似たような絵本に福音館書店の『すみれとあり』も併せて読むといいかもしれません。

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