おもちゃ『ブレックファースト』
プラントイ社製のおままごとセットシリーズの『朝食メニュー』です。
初めて目にしたときには海外ドラマや映画で見かける『 breakfast in bed 』なのかと思ってしまいましたが、トレイは転地逆にしても使用でき座卓テーブルにもなります。
『 breakfast in bed』は感謝の意味を込めて母の日や特別な日のプレゼントとして行われますが、日本ではなかなかベッドの上で食事をするという習慣が無いので抵抗があります。しかしおもちゃなら体調が思わしくなく横になっているお子さんでも遊べるかと思います。
色合いと形がシンプルで視覚情報が多くないため、ままごと遊びに集中しやすいおもちゃであるともいえます。またひとつひとつの手触りがよく、大きさも子供の手のサイズにあわせてあり、大き過ぎず重過ぎずとても扱いやすさを感じます。
食パン2枚に、ロールパン、ソーセージやベーコンも単色で色付けされているため想像豊かに遊べます。黄色の鮮やかなエメンタールのような穴あきのチーズに、ぷっくりとした白身と黄身の目玉焼き、エッグスタンドに立てられているゆで卵、塩コショウの入れ物がこのおもちゃの全てです。
このおもちゃで遊ぶにしても食事として考えると野菜が足りないので、他のおもちゃからサラダセットを追加してバランスの良い朝食を子供に考えさせることが食育遊びにも繋げやすいでしょう。
最後になりますがなぜベッドで食事をとる『 breakfast in bed 』の映像がなぜ存在するのか考えたことがあるでしょうか?
それにはヨーロッパの貴族の生活が関係しています。貴族たちの生活の中では寝室で全ての身支度が朝行われます。顔を洗うのも、髪の毛のセットも、着替えも 入浴など全て寝室で仕える使用人によって行われました。その流れで食事もベッドで行うのが日常だったのです。
フランスでは『 petit dejeurer au lit 』といいますが、王族の生活は全て貴族に公開されていました。ルイ14世に嫁いだマリー・アントワネットは出産も公開され、寝室というプライベート空間はパブリックスペースだったのです。マリー・アントワネットが宮殿で生活をするよりプチ・トリアノンにプライベート空間を求めたのも仕方の無いことだったのでしょう。
こんな世界史の俗的内容を子供と楽しみながら王族になった気分でままごとをしてみるのも面白いことではないでしょうか。
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