絵本『すばらしきとき』

今回は大人向けの絵本を取り上げます。アメリカの絵本作家ロバート・マックロスキー氏の絵本といえば『かもさん おとおり』『サリーのこけももつみ』『海辺のあさ』などがありますが、今回取り上げる絵本『すばらしいとき』はアメリカ北東部メイン州の小島で、とある家族が自然の中で夏のバカンスを過ごす様子が描かれています。

昔の古き良き時代の自然に目を向けた様子が詩調で綴られているため、子供が読むには経験値が足りず理解するのには難しく文章も長い作品です。がしかし親になってこの作品を読んでみると、私自分自身が親から与えられた尊い時間がこの絵本を通して再確認することができました。

親が子供に与える自然や戸外に於いての活動経験が子供に良き影響を与えてくれたことを実感できるのは、やはりある程度成長し大人になってからではないでしょうか。そのことをこの作品が念押しをするように教えてくれます。訳した渡辺茂男氏の奥深い日本語を噛み砕くように味わい、淡くどこか懐かしいアメリカのイラストに目を向ける瞬間は自分自身の子供の頃を振り返って『すばらしいとき』だったと実感せずにはいられません。

半世紀生きてきて作品を通し自分自身の親に感謝できるのもこの作品あってのこと、そして親が与えてくれた様々な経験があったからこそこの作品に共感することができたと感じています。あわよくばこの作品を我が子が子供を持ち読む機会があったら私と同じように感じてくれることを願うばかりです。

絵本は子供だけが読み楽しむだけのものではありません。大人向けの良い作品もたくさんあります。是非一度この作品を自分の親に感謝しながら味わうのも良し、現実の子育てと照らし合わせて読むのも良いのではないでしょうか。


私の大好きで大切な宝物である最愛の亡き人に感謝を込めてこの作品を贈ります。

私の人生に星の数多ある「すばらしいとき」をありがとう。Love  you…D



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