提案『数の種蒔きカウンティング』

数の取組みをいつからスタートさせるべきかと悩ましく思われておられる方々は多いように感じています。当教室では乳児期の早い段階から数字に触れさせるようにお母様方に働きかけを行ってもらっていますが、決して早期教育のためのものではなく、お母様と乳児を繋ぐ心地よさの構築のためにスタートし、ひいてはそれが躾が楽に行える言葉として、やがて数への関心や興味を持てるようにするための種蒔きの働きかけとしての位置付けです。各年齢ごとに前出の目的を達成した後に幼児期の数の取組みと修学期以降の算数の学びをしっかりとした歩みで波に乗れるように進めていきます。

また親が意識して日々の生活で数字に触れるように誘導し、数字や数の概念、数詞を会話の中に盛り込んでいく事ことで数や算数に対しての関心や興味を育てることになります。以下の写真のように「どのくらい成長したのかな。身長を測ってみようか」などと言葉を掛けてみてはいかがでしょうか。


さてこの種蒔きのカウンティング方法の働きかけは5つの段階に分けて、年齢別に行っています。おおよその年齢に合わせて取組みを行っていますが原始反射からの働きかけが上手くいっている場合には能力に合わせて実行しています。


先ず第1段階目は0歳の乳児期です。あまり知られていませんが乳児期で既に3までの自然数の概念があることが研究により証明されています。よって乳児期に数を取り入れてもわかっていないという一昔前の考え方で働きかけをしないというのは大変勿体無いということになります。あやしながら数を唱えてもらったり、おむつ替え時にカウントしながら体操をしたりスキンシップを図りながら数唱的リズムを取り入れてもらっています。こう記してしまうと数唱であやすのだと誤解されてしまうかもしれませんが、あやす方法は数唱以外にも子守唄や声掛けも行っていますので誤解のないようにお願いいたします。

提案第2段階目は1歳児向けのものです。歩き出しをする頃に子供たちは指さしをする時期がきますが、そのタイミングで数のカウントを日常生活の中で多用することを指導しています。例えば歩くことが楽しくなり何かを発見しては指を指して色々と教えてくれるようになります。その時に発見したものの名前を確認し、その数も保育者が伝えるようにして見ることと聞くことを促していきます。例えばありを見つけた場合には「アリさんだね。1、2、3、アリさんが3匹いるね。」と言った具合に名詞と数、そして数詞のおさえを行います。そして1歳半以降はお歌を歌うことも増えてくるため数字を取り入れた歌を歌い、読む絵本にも数を取り入れたものを選び取り入れるようにしていきます。このように生活の中に数字や数詞を取り入れていますが算数的概念を教えるのが目的ではなく、人の話に耳を傾ける傾聴を目的に行うのが最も重要なことなのです。

また歩行の練習や階段の上り下りをカウントをとりながら行うとそのカウントが人と歩調を合わせる学びとなり協調性の種蒔きとなります。また入浴時や椅子に座り数をカウントすることは待つことの練習いわゆる我慢強さの種蒔きにもなる大変重要で教室では必須要項となる促しです。人の話に耳を傾け少しの我慢強さのトレーニングは動き回る1歳児には無理だというお声も耳にしますが、このタイミングで進めないと先ずじっとして何かをするということのタイミングを逃してしまいます。1歳児は動き回るからこそ、わずかな時間でも座って何かをする時間の促しは重要なのです。


第3段階目は2歳児向けです。1歳児とは格段に成長し言葉も増え、自我も出てくるために遊びの中に指示行動も導入ていかなくてはなりません。と同時に日々の生活の中で数遊びを多様化し、数字や数概念、数詞に触れさせると同時に数のやり取りを実体験として結び付ける必要があります。また自我の出現により数を理解していても受け入れ難い場合が出てくるため保育者の強制と子供自身の判断にずれが生じる場合があり、数字や数の受け入れができなくなる可能性も孕はらんでいます。よって適切な対応を心がけるようにし積み上げてきたカウンティングや数の種蒔きを拒まないような配慮が必要になります。



第4段階目は3歳児向けです。日常にある数字に関係するものはありとあらゆる物を見せておき活用するようにします。時計を見ることに始まりカレンダーの活用などで時刻や時間経過の概念を育てましょう。また家電、エレベーターや車のナンバープレート、道路標識に記載されている数字、時間や場所、距離を示す数字の認識を意識して会話の中に盛り込んでいくようにしおおいに視覚を活用し数発見の旅に出てください。またご家庭の中では小さなお手伝いや遊びの中で数の増減などのやりとりや数の法則性などに気付くきっかけ作りを親子で楽しんで欲しいと思います。


第5段階は4歳以降です。これまでの数の取り組みを総合的にまとめる段階に入っていき学習に結び付けるようにします。インプットの数の取組みからアウトプットの取組みへと切り替えていくことになります。アウトプットの方法についてはレッスン内でお子さんへの最善の方法を確認しながら指導していくことになります。

Baby教室シオ

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