提案『よちよち歩きの頃に重要な行動』
首が座る、寝返りを打つ、お座り、はいはい、立ち上がり、掴まり立ちと誕生してからの1年間で驚くような劇的な発達を遂げてきますが、この発達は全て歩行に結びつくためのものです。よって歩行ができるようになってからは子供の発達が新たな次元に入っていきます。
今回はその歩行ができることで同時にどのような能力を獲得していくのかを解説しながら、子供の心身の発達の促しを提案してまいります。
1、自ら行きたいところへ行くことができる
これまでも這うことによりある程度の場所へは移動することができましたが、自らの足で歩行できるということは移動距離の制限が這うことよりもなく広がります。自らの心の欲するままに何かを見つけて行動することで新たなものを目にすることで感情が目覚ましい勢いで成長します。
2、一つのことを多角的に見ることができる
歩行により行動範囲が広がり自ら行動することで対象物を様々な角度から見ることができるようになります。ものの見え方や捉え方に変化が生まれ、見たものに対して「これって何だろう?」「ちょっと触ってみようかな」「こんなふうになっているんだ」「前にも見たことがあるぞ」などなど様々な感情が生まれてくるようになります。また行動に自らの感情を紐付けすることにより思考力が芽生え点と点だった情報も一本の線で結びつけることが進んでいきます。
物事を多角的に見る能力は様々な経験をさせることで強化されていきます。子供の行動を注意深く観察しているとおのずと子供が何をどのように見て感じて行動しているのかがわかるようになります。この時親は子供と同じものをしっかりと見て会話をすることが必要です。後々人の話をしっかりと聞く子供に育てるかは自由に小土場を離せないこの時期が最も重要で、このタイミングを逃さなければ子供は親の話をしっかりと傾聴するように育ちます。
3、二足歩行になり手を自在に動かすことができる
歩行が自由に行うことができるようになると外界の刺激を求めるようになります。と同時に自由になった両手で対象物に触れたいと手を伸ばすようになることも増え、ものに触れたいという好奇心を刺激し手を動かして様々なものに触れる経験をさせることが五感統合を進めていき脳を育てることになります。また家の中にいながらもこの刺激を与えることは親御さんの働きかけ一つで可能にすることができます。例えば初めてのおもちゃを出す時簡単に手が届く場所ではなく、手が届くか届かないかの距離や高さのある場所に置いてみることで手にしたいという思いを刺激するでしょう。この発達を活用して色々なものに触れる機会を設けましょう。
4、色々なものの発見を通して自分自身を知る
「あれは何?これは?」という指差しも増え、ものには名前があることを爆発的に学習する時期に突入します。しかしこのものに名前があるということの学びは多くのものの接点から発見されるものです。ものの発見をする行動や経験を手がかりにこれまで経験してきたことや思考を少しずつ結びつけ、色々な発見を通して自分自身を見つめていくことになります。例えば初めてお邪魔した家に階段があることを発見したならば、登ってみようという好奇心で登り始めますが周りに親の姿がない状況になると急に不安になり泣き出してしまうことがあります。そこで初めてその先に進んではならないという感情の発見をします。この感情の発見こそがこれまでの経験値をもとに状況を判断し自分自身を知るということに繋がっていき、このことはやがては他者を知るということに結びつけていく土台作りです。
5、他者を理解するための手がかりを得る
自らの行動や経験値から様々なことを発見し、やがては自分自身を知ることを学び取った1歳児はやがて他者を理解するための社会的能力を育てる種蒔きをしなくてはなりません。思いのまま心の欲するまま歩行できるようになると、兄弟やお友達の持っているものを奪うということを行うようになります。這う時期にも見られる行動ですがさほど激しいやり取りはありませんが、自立歩行が始まってからはものの奪い合いを行うようになります。この時期から他者の存在を子供達に知らせ理解させることが必要になります。自分と他者の所有物の区別がつかないこの時期にこそ確りと社会性を育む絶好のタイミングといえます。仲良く遊ぶことができるようにするためには親や保育者の関わりがとても重要になります。
歩行が積極的に行うようになると片時も目が離せないようになります。そのことでお疲れのお母様もおられますがこの時にこそ、お子さんがお昼寝をしている時には一緒に少し休んでみたり、リフレッシュできる時間を取るなどしてエネルギーを蓄えお子さんの起きている時間を共に楽しめるようにしてはいかがでしょうか。
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