絵本『精霊の守り人』
児童文学のノーベル賞と言われる国際アンデルセン賞を受賞した作家上橋菜穂子氏の作品『精霊の守り人』を取り上げます。月曜日の子育てサジェスチョン2023年10月16日『本が好きな乳児にするために』、10月23日『本が好きな幼児にするために』と続いてきた内容は明日の『児童書に導くために』で子供の発達に合わせた読書についての記事が完結します。それにあたり今日は日本の作家の手による児童書を選ぶことにしたのです。
ドラマ化で映像からこの作品を知ったという方もおられるかもしれませんが、上橋菜穂子氏の守り人シリーズは結構読み応えがあります。この『精霊の守り人』は子供も大人も男女問わず楽しめる作品で私は子供たちと夢中になって読み通しました。
ストーリーは30代の女用心棒がバルサが運命に翻弄されながら自分自身と関わりのある人々を守り生き抜いていく話ですが、戦い要素がありつつファンタジーな世界、現実と非現実の間を彷徨う感覚や人間世界と魔界の間を揺れ動く感覚も味わえる一言では言い表せない複雑で引き込まれていく作品です。我が家では当初読み聞かせとして数ページ読んでいたのですが、私が席を離した瞬間に小学校2年生の子供が夢中になって読み始めていました。大人も夢中になれる作品で心理描写がなんとも言えぬ味わいをもたらしてくれます。お子さんよりも先にその魅力を味われてはいかがでしょうか。
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