絵本『世界でいちばん美しいこども元素ずかん』
なんとまぁ長いタイトルですが『世界でいちばん美しい・・・』となると気になって仕方がないので、思わず手に取るという人間の根本的性に働きかけをする上手いタイトル付けされた絵図鑑です。
開いてみるとタイトル通りの美しい世界が広がっています。
中学校時代に『水兵リーベ僕の船、なな曲がるシップスクラークか』と20の元素を語呂合わせで覚えよと指示された丸暗記の学習の虚しさが思い出されます。同学年を担当する理科の先生は3名ほどおられ、「丸覚えしてください。テストに出ますから・・・」と当たりくじの悪さを感じていましたが、塾の先生が熱血で日常にあるものを物と結びつけて教えてくださり、塾に通ってて良かったと感じていたことを思い出します。きっとこの絵図鑑がテキストとして存在していたら塾時間は大盛り上がりしていたでしょう。
現代の子供達がこの絵本で元素というものがどのようなものなのかを楽しんで身近な元素記号を見つけられると素敵だなと感じます。
この絵図鑑には118もの元素周期表が冒頭に出てきます。元素名の由来になった人物や場所、国などが記されています。メンデレビウムやコペルニクス、キューリー夫人、アインシュタインなどの人物やなんと日本の国旗も掲載されています。また周期表が色分けされている説明もあるのでなるほど、なるほどと頷く瞬間が多くあります。
また元素記号が商品パッケージになっていたりするものもあり、この絵図鑑とリンクさせて調べてみるのも面白いでしょう。思いの外元素記号を日常に存在し朝にラバトリーで歯磨き後の洗口液でF、身支度しながら制汗剤Agを見かけました。見て楽しいということ以上に、見つけて楽しい、知識として満足でき、不思議が生まれ、調べて知識を掘り下げることもできます。
眺めて満足するよりも身近にこの絵本を置いて元素記号を発見したり、調べたりする手繰り寄せがとても重要だと感じます。くれぐれも買って満足しないようにしましょう。
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