提案『絵の具アート No.1』

提案『クレヨンアート』(記事はこちら)に続き今回は絵の具の関する提案記事を行います。夏休みの図画工作に活かすことができる記事内容としていますのでご参考いただければ、子重たちの絵画に対する意識に変化が生まれることを期待しています。

先ずは絵の具と言ってもということで種類についての基本的情報をお伝えして提案記事としたします。


絵の具には大きく分けて水彩、アクリル、油彩、ガッシュの4種類があります。

1. 水彩絵の具(Watercolor)

水彩絵の具は子供達にとって最も身近な絵の具の種類です。水で絵の具を溶いて使用するため水の量を加減しながら濃淡を出すことができますが、油絵の具や岩絵のような暗く重い表現は難しいものがあり、明るい表現や淡い表現がしやすい絵の具の特徴があります。




2. アクリル絵の具(Acrylic Painting)

アクリル絵の具の最たる特徴は乾きが早く、水彩のように水を使用して書くこともできれば油絵のような厚塗りをすることもできる特徴があり、布や木、石など様々な素材に書くことができます。アクリル絵の具を使用した画家の作品といえばアンディー・ウォーホール、ロイ・リキテンシュタイン、キース・ヘリング、ジャン・ミシェル・バスキアなどの現代アート画家が多く手がけていますが、意外と身近にも使用されています。それが絵本で今回取り上げている絵本『もこもこ』も日本のアクリル画家の先駆者である本永定正氏の作品です。




3. 油彩絵の具(Oil Painting)

一般のご家庭にはなかなか無い油絵具は厚塗りができ筆跡を残すことができ立体的な作品にすることができます。また乾燥が遅く、色の混ざりやすく艶と透明感が出しやすくなります。この油絵具がチューブとなる発明がなされて多くの画家らが使用したのが印象派時代です。今回は印象派を代表する





4.ガッシュ(Gouache)

下層を覆い隠せる不透明画技法に用いる隠蔽力があり、重厚で力強いタッチが表現でき優れた耐光性があります。一般的に「ガッシュ=不透明水彩」と考えられて、色を明るくするにはホワイトの絵具を混ぜるか、塗り重ねて明るい色を後から塗ることができます。難点は乾いたら使用できないので着く分だけ出して使用します。




5. パンパステル

その特徴は顔料に油脂野郎を混ぜて棒状に固めたもので他の絵の具のように色をませることができません。そのため多くの色が準備されています。またクレヨンのように粘着剤が入っていないため玉のようなものはできません。フランスの画家エドガー・ドガが目を患ってから使用した作品の多くの使用されています。私が考えるにドガは油絵の具で色を作ることができなくなってから、すでに一本一本色が作られているパステルの方がイメージしやすく、色をイメージしながら描いていたのではないかと考えます。



ここからはこの夏に子供たちが簡単に挑戦できるいくつかのアイディアを提案してまいります。絵を描くことは物の見え方を表現することであり熟視と表現が一体化できる取り組みです。また図形を理解するにも役立つ物ですからこの夏休みを使用して絵を描くことに没頭する時間が1日のうち10分ほどスケッチすることから始めてみてはいかがでしょうか。


1.にじみ絵

クレヨンと水彩絵具を使用したにじみ絵はクレヨンで下時の絵を描いた後に、単色の水彩絵具を使用して簡単に絵を描くことができます。今回はスイカと花火を描いてみました。いずれも5〜10分以内に仕上げています。



2.ろうそく絵

このろうそく絵はにじみ絵と似ていますが、先ずは水彩絵具で一つの花火に対して2〜3色で輪郭を描き、乾いた後にろうそくで火の粉を一つ一つ絵が家行きます。ただ描いているうちは花火の様子が見えないため仕上がってのお楽しみになります。ろうそく書きが終わると夜空をイメージした黒い絵の具で塗り仕上げていきます。



3.点描画

点描画は絵の具を混ぜずに点状に絵の具を配色する方法で、子供にとってはドットを置いていくという簡単なものですが、何せ点で描いていくのですから気が遠くなる作業です。ですからなるべく大きな点となるような道具を使用することをお勧めします。今回は直径10cmの円を描き筆野明ではなく、柄の方で点描をしてみたのですが30分ほどかかってしまいました。とても可愛いものなので夢中になると集中力を上げることができるかと思います。

またジョルジュ・スーラやポール・シャニックなどの点描画を鑑賞することもお時間があれば行って欲しいと思います。



4.バブルアート

絵の具に少量の水を混ぜて洗剤を入れる方法とシャボン玉液に絵の具を入れて液を作る方法がありますが、簡単に行えるのは後者のシャボン玉液を使用する方法です。今回は1色を使用し容器にストローを入れ、息を吹き込みブクブクとストローで泡を立てた後はゆっくりとストローを引き抜いて画用紙をそっと載せシャボンの泡を画用紙に移します。今回は1色を使用しましたが多色配置をすると形だけではなく色の変化も楽しめます。何よりブクブクとストローで泡を立てる楽しさもあります。


今回はここまでの記事となりますが、次回はより多くの絵の具を使用した提案をしてまいります。そちらもご覧いただければと思います。

提案記事『アートのアイディア』の記事はこちら

提案記事『アートでわからないを楽しむ』の記事はこちら


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