絵本『ぼくのぱんわたしのぱん』

福音館書店からの初発行が1978年といいますからかれこれ47年経つ息の長い作品です。林明子さんの温かみのある登場人物たちの表情やパンのできる工程、そしてその長い行程の間に繰り広げられる子供達の騒々しさ、パンが変化していく様子と子供達の期待感、それと同時に時間経過を表す時計の時刻表示、出来立てのパンの小麦の香りから小麦畑を思い起こさせる様子などどの場面をとっても楽しいひと時を味わえる作品です。

この作品は少々時代を感じる箇所があり子供達はオーブンを指す『天火』という言葉が分からないこともあり、必ず「天火ってなぁに?」と質問してくることがあります。また『ひばり』を知らない子供もいてひばりの鳴き声を検索された方もおられます。

我が家では雲雀を求めて当て所もなくひばり探しの旅に出てお目にかかれずな経験もしました。しかし絵本の中にひばりの姿はないけれど関心を持つという点では小さなことを掬い上げる力がついたものだと実感したものです。それと同時に我が子が熊本民謡『おてもやん』の「ピーーチクパーチクひばりのこ」のフレーズを幼稚園で流行らせて「お母さん、幼稚園ではひばりが囀りすぎてまーす。」と先生に苦笑いされた経験があります。マンションのエレベーターだろうが渡り廊下であろうが叫んでいたので近隣の皆様には本当にご迷惑を掛けたと今でも思い出すと冷や汗が・・・しかし当の本人は良い思い出のようで雲雀と聞くとこの作品を思い出すと言います。パン作りの思い出はどこいった???という感じですが。

素敵な作品なのでお読みになってください。今週はみなさんバレンタインのお菓子をお作りになるのでしょうね。


Baby教室シオ

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