スナップ『思考の試行錯誤』
子供達の中には難問に向き合うとき声を出して何度も読み込んで理解しようとする子供もいれば、1行ずつアンダーラインを引いて自分自身が理解できていない文章を探し出す方法で理解をしようとする子供もいます。またこれまでに2人ほどでしたが歩き回りながら声を出して解法を見出す子供などその子供なりに自分の思考方法を持っています。今回取り上げる子は5行ほどの文章問題の解放の糸口が見つからず、それでも自力で思考しようと視野を狭めて思案中。テーブルの下でプリントと鉛筆を持って思考しています。
考えても考えても分からないとして椅子に跨りさらに思案中。私たち大人はちゃんと椅子に座りなさいと言いたくなりますが、この生徒さんの場合目に入る情報をプリントだけにしたかったようでこのような体制をとっています。私もその意図を汲んで注意をせずひたすら無言で音を立てずその様子を見守っていました。
そして正面に向いた瞬間に「先生、ここまではわかるんだけど、この方法でやるとできそうにないし、こっちならできるけどそんな簡単な方法ではないでしょ?」と問題作成の私の狙いまで読み解いていました。結局いい線まで行けたのですが日本語の罠にハマってしまいました。それでも自力でどうにかしようと集中する姿は2年生以上のものを獲得できています。
この生徒さんの特出している点は、問題を理解しようとあの手この手で自分なりの解法を見つけようとすることです。たとえその方法が学びの上で悪い姿勢をとっていても真剣に向き合う子供の姿には大変大きな意味を持っています。今年度で卒室となりますが後は机に向いていても集中できる思考の質を上げていくことに尽力させたいと考えます。
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