絵本『じーっ』

今回取り上げる絵本は生徒さんのお母様から「娘がじっと鏡を見つめて動かない」と言うお話を伺い、明日からの提案記事『鏡を見る発達』の前段として選びました。

絵本の内容は小学生の男の子が「じーっ」と見つめている先には何があるのか、何を見ているのかを描いた絵本です。


ゴォーッという音と共にガラスに張り付いてじーっと何かを見つめる小学生の男の子。その先にあるのは青い空に雲を描きながら、まっすぐに飛んでいく飛行機。チーチチチチチの鳴き声を耳にし見上げると屋根の上で歌っている鳥の親子など擬態語を散りばめながらこの物語は進んでいきます。

とてもシンプルな内容でパラパラと読めてしまう作品ですが、私たちも子供の頃には掴み所のない水面の漣、木の葉の揺れ、流れゆく雲の様、窓に打ち付ける雨粒の流れなどをただただぼーっとじーっと見ていた経験があるでしょう。そこで空想の翼を広げてみたり、はたと理科的知識に気づいたり疑問を持ったりとすることがあったでしょう。現代の子供達の過密な時間にこそこのような絵本の体験は必要ではないでしょうか。私が子育てをしているのならこのような時間を敢えて作ることでしょう。なぜならこのような時間にこそ育まれる目に見えない力があるからです。是非一読いただければと思います。

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