おもちゃ『フレーベル第三恩物』
**フレーベルの「第三恩物」*とは、フリードリヒ・フレーベルが考案した恩物(遊具)の一つで、立方体を分割した積み木です。フレーベルの恩物を使用することは手にして見て感じて気付いたことを心に、頭脳に根付かせるものであってほしいと考えます。第三の恩物のねらいは俯瞰的理解です。それでは具体的にこの第三恩物を説明して参ります。
一辺3cmの立方体8こ(2×2×2)で、一辺6cmの1つの立方体が入る小さな蓋付きの小箱に収納され状態で収納されています。第三恩物は、第二恩物(球・円柱・立方体)より一歩進んで、部分と全体の関係、分ける・組み立てる、数(8こ)や空間の理解、形をつくる・構成する力を育てることを目的としています。
①「世界は部分から成り立っている」という理解
第三恩物は「一つの立方体 = 8この同じ立方体」という構造をもっています。これは子どもにとって、全体は分けられる、そして分けたものはまた一つに戻せるという部分と全体の可逆的な関係を体感する遊具であり教具です。これは後の数の分解・合成、文章理解、論理的思考の土台になります。
② 空間を「操作できるもの」として理解する
第三恩物では、上下・左右・奥行き、角・辺・面、対称・並び・重なりといった空間概念が、
言葉ではなく手の動きで理解されます。これは空間を「見る対象」ではなく、操作し変化させられるものとして捉える力を育てます。
③「静的な形」から「構成する思考」への移行
第二恩物までは形そのものを見る・触る・比べることが中心でしたが、第三恩物ではさらに進んで子ども自身が形をつくり出す側になり、形は固定されたものではなく組み替えられるものだと知ることになります。つまり、受動的理解 から能動的構成への転換となります。
・見立て遊びは8こという限られた立方体を使用して見立てながら作ります。
・模様作りはどのように並べるかで色々な模様に変化します。
④ 思考の「見えない操作」を生み出す準備
子どもは次第にイメージ力を働かせ「こう置いたら、こうなる」「さっきの形に戻せる」と、実際に動かす前に考えるようになります。ここで育つのがメンタルローテーションです。見通しをもった行動と試行錯誤と修正で思考の内面化への準備が始まります。
⑤ 自己秩序と創造性の両立
第三恩物は同じ形・同じ大きさ・同じ数という強い秩序をもつ一方で、作ることができる形は無限という高い自由度があります。これは、ルールの中で創造する秩序と自由を両立させるというフレーベル思想の核心を体験的に学ぶ段階です。
⑥ 箱からの出し、しまい方
箱から出すにもコツがあります。箱を逆さまにして蓋を引き抜きます。そして箱を上に引き上げれば8この立方体が積まれ一辺6cmの一つの立方体として姿を表します。
また箱にしまう時には、まず蓋の上に立方体8こを載せます。そっと立方体の上に被せ、蓋と箱を手前に引きパタンパタンと2回ひっくり返し、蓋を閉めます。
逆さにして出し入れをすることでしやスサがあり、また同時に慎重にて動作を行う器用さも獲得でき、尚且つ楽しさも味わうことができます。
0コメント