スナップ『好奇心の成せる技』
今年の夏に大きく成長された生徒さんのご様子です。7月に2歳になられた生徒さんは従兄弟さんのしくしているカブトムシを観察していると、怖いもの知らずで捕まえるためカゴの中に手を入れました。この写真でもお分かりのように上手に親指と人差し指を駆使してますのカブトムシを捕まえています。実は1、2歳は虫を触るのが怖いと感じる発達時期でもあります。では生徒さんはどうして躊躇なく捕まえることができたのでしょうか?今回はそこを深掘りしていきます。
1、2歳児が虫を怖がらずに捕まえられるのには、いくつかの発達上の理由があります。
① 虫を「怖いもの」と学習していない
大人は「虫=怖い・気持ち悪い」と感じることがありますが、1、2歳児はまだそのような経験や周囲の反応が少なく、先入観を持っていない場合があります。虫の危険性をまだ十分に理解しておらず、「刺される」「噛まれる」といった危険を予測する能力は発達途中で、そのため大人なら警戒する虫にも躊躇なく手を伸ばすことがあります。ですが怖いもの知らずの子供も多くはありませんが一定数います。痛い思いをして恐怖心を持つ子もいますので、その点では注意が必要です。また虫の種類によっては刺されたり、口に入れたりする危険があります。捕まえること自体は自然な探索行動ですが、大人が傍で見守り、触らせてよい虫か確認することが大切です。
② 虫を見慣れている
大概の子供は手を出さず、虫をじっと見ることから観察が始まります。そして自分自身で安全かなと感じた段階で手を出し始めます。そのためには虫に見慣れておくこと、そして虫に触れている人の様子も同時に観察しています。
③ 好奇心が恐怖心を上回る
1、2歳頃は動くものや初めて見るものに強い興味を示します。「触ってみたい」「動きを確かめたい」という探索欲求が強い時期です。この好奇心から手を伸ばしている場合は、痛い思いをしても多少のことでは動じません。つまり恐怖心や危険よりも好奇心の方が先に立っています。その場合にはどんなものにも手を伸ばしてしまうので、特に毛虫や毒性のあるものには親が注意を払う必要があります。
④ 身近な大人の反応の影響が大きい
周囲の大人が虫を見ても怖がらずに接していると、子供も「怖くないもの」と受け止めやすくなります。反対に、大人が驚いたり嫌がったりすると、虫を怖がるようになる傾向が強く出ます。特に女の子の場合には顕著にその様子が出てしまい、昆虫だけではなく動物など広い括りでの生物にも関心が育たなくなることもあるので中止が必要です。
このような特徴を鑑みて考えると生徒さんは、③ 好奇心が恐怖心を上回る と ④ 身近な大人の反応の影響が大きいといえます。2歳で1歳の頃よりも好奇心が強くなり、「これは何だろう?」と思い、実際に触ったり動かしたりして確かめる探索行動がより盛んになっていると推測できます。その虫に触れる経験を繰り返しを行うことで、さらに関心や興味が増し絵本や図鑑などに結びつくことで知識を得られるだけでなく、その知識を常にバージョンアップして書き換えを行うことになり知識が広がっていきます。
虫に関しては個人差が大きいジャンルになり、虫を怖がる子もいれば、逆に強い興味を示す子もいるため、性格やこれまでの経験によって働きかけに違いが出てしまいます。ですが関心がない子は関心を育ててもらう働きかけを行えば、かなり視野を広げるだけでなく、理解力や思考力にも刺激を与えるため是非挑戦して欲しいと考えます。
「好奇心や探索したい気持ちが強い」「虫に対して肯定的な経験がある」子供であっても危険を予測する力はまだ発達途中です。「この虫に触ると危ないかもしれない」という先の結果を十分に予測するのは難しいので、実際に見ている場合には親が説明を加えながら見るだけにとどめたり、事前学習として図鑑などを活用して危険回避の知識を入れるようにしましょう。
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